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【Microsoft広告】リマーケティングリストの基本と最適化手順|UETタグ設定から活用事例まで解説


リマーケティングリストは、過去に自社サイトを訪れたユーザーに再度アプローチするための重要な仕組みです。Microsoft広告でもこの機能を活用することで、成果率を高め、無駄のない配信を実現できます。本記事では、リマーケティングリストの概要から、UETタグの設定、最適化のポイントまでを順を追って解説します。


目次

オーディエンスターゲティングのオプション概要

Microsoft広告では、ユーザー属性や行動データに基づいた多様なオーディエンスターゲティングを使用することができます。リマーケティングリストはその中でも代表的な手法ですが、ほかにも以下のようなオプションがあります。

  • カスタマーリストターゲティング:既存顧客データ(メールアドレスなど)をもとに配信対象を設定
  • 類似オーディエンス(Similar Audiences):既存リストに似た行動傾向を持つ新規ユーザーを自動的に拡張
  • 組み合わせターゲティング:デバイス、地域、年齢層、購買意向などとリマーケティングリストを掛け合わせ可能

これらを組み合わせることで、より精密な配信設計ができます。中でも、リマーケティングリストはコンバージョン率向上を狙う施策として特に効果的です。

オーディエンスターゲティングに関する記事がありますので、詳細については下記リンク先を確認してください。

オーディエンスのオプションは?


リマーケティングリストの概要

リマーケティングリストとは、Webサイト訪問者を特定条件で分類・保存し、そのユーザーに再び広告を配信するためのリストです。Microsoft広告では、UET(Universal Event Tracking)タグを利用して訪問データを収集し、リストを生成します。

主な特徴

  • 訪問履歴や行動データに基づいた柔軟なセグメントの作成が可能
  • 動的リマーケティングにも対応(特定の商品ページを訪れたユーザーに個別広告を表示)
  • 他のターゲティング条件と組み合わせることで、より効果的なキャンペーン構築が可能

使用条件

  • サイトにUETタグを正しく設置していること
  • リストの最小ユーザー数(通常は300名以上)が確保されていること

活用例

例えば、カートに商品を入れたが購入に至らなかったユーザーを対象に、特別オファーを提示する広告を配信したり、入札単価を引き上げることでオークションの序列を引き上げることで、一度離脱したユーザーを効率的に再獲得できます。

リマーケティング: 以前にサイトを訪問したことがある人をターゲットにする


UETタグの設定概要

リマーケティングを行うためには、まずUETタグ(Universal Event Trackingタグ)の設置が必要です。UETタグは、サイト訪問者の行動データをMicrosoft広告アカウントに送信し、リマーケティングリストの生成やコンバージョン計測を可能にします。

設定の流れ

  1. Microsoft広告アカウントにログイン
  2. 「ツール」→「UETタグ」から新規タグを作成
  3. 発行されたスクリプトをWebサイト全ページの<head>タグ内に設置
  4. Microsoft広告の「UETタグの確認」ツールで動作を確認

特にランディングページやコンバージョンページへの設置は必須です。正確なデータ取得ができないと、リストの精度や最適化効果に影響します。

リマーケティング: 以前にサイトを訪問したことがある人をターゲットにする


リマーケティングリストの最適化

リマーケティングの効果を最大化するためには、リスト設計からキャンペーン設定、データ分析までを継続的に最適化することが重要です。

ステップ1:リスト設計

ユーザー行動に基づき、意図に応じた複数のリストを用意します。
例:

  • サイト訪問者(全体)
  • 商品ページ閲覧者
  • カート放棄ユーザー
  • 購入完了ユーザー

これにより、広告メッセージの出し分けが可能になります。

ステップ2:キャンペーンへの紐付け

リストに含まれるユーザー数が300名を超えるとリストが有効化されます。

作成したリストをキャンペーンや広告グループに関連付け、配信対象として指定します。既存キャンペーンに追加するだけでもリマーケティング配信が可能です。

関連付けの際に、「入札単価のみ」、または、「ターゲットと入札単価」を選択することができます。後者を選択すると、リスト内のユーザーのみへの阪神となるため、通常は「入札単価のみ」で設定します。

オーディエンスキャンペーンでリマケユーザーにのみディスプレイ広告を配信する時は、「ターゲットと入札単価」を設定するとよいでしょう。

ステップ3:パフォーマンスデータの確認と入札単価調整

Microsoft広告のパフォーマンスデータを活用し、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)を定期的に確認しましょう。
成果が良いリストには入札単価を引き上げ、成果が低いリストは入札単価の引き下げ、除外設定や期間調整を行います。

ステップ4:自動入札と拡張

「拡張CPC」や「ターゲットROAS」などの自動入札戦略を組み合わせることで、リマーケティングキャンペーンを効率化できます。また、類似オーディエンスを併用することで新規獲得にもつなげられます。

有効なリマーケティングリストから類似オーディエンスが自動的に作成されます。リマケリストとは異なるユーザーにリーチすることができるので、リマケと併用するとよいでしょう。

類似オーディエンス: 条件の合う広範囲の顧客にアプローチ

複数の入札単価調整設定が行われている場合の広告配信動作

オーディエンスターゲティングの複数のリストに同一ユーザーが含まれている場合は、リストの中で最も高い入札単価を設定しているオーディエンスターゲティングのみが対象となります。

例えば、一つのキャンペーンに「リマーケティングリスト」を単価調整20%、また、「購買意向の強いユーザー」を単価調整10%で設定していて、同一ユーザーが両方に含まれている場合は、「リマーケティングリスト」の単価調整20%のみが適用されます。

次に、オーディエンスターゲティングのリストと、基本ターゲティングのカテゴリに同一ユーザーが含まれている場合は、それぞれの入札単価調整が乗算されます。

例えば、一つのキャンペーンに「リマーケティングリスト」を単価調整10%、また、「広告のスケジュール」である時間帯を単価調整10%で設定していて、同一ユーザーが両方に含まれている場合は、1.1×1.1=1.21(21%)の単価調整が適用されます。

オーディエンス
ターゲティング
基本ターゲティング実際の調整率計算式
+10%+10%+21%1.10 × 1.10 = 1.21
+20%-10%+8%1.20 × 0.90 = 1.08
-20%-20%-36%0.80 × 0.80 = 0.64
+50%+30%+95%1.50 × 1.30 = 1.95

入札単価を調整して適切な顧客をターゲットとする方法

まとめ

リマーケティングリストは、Microsoft広告の中でも最もROIを高めやすいターゲティング手法の一つです。
UETタグを正確に設定し、行動データに基づいたリスト設計を行うことで、広告効果を継続的に改善できます。
キャンペーンのパフォーマンスを定期的に分析し、入札や配信条件を最適化することで、無駄のない広告運用が可能になります。

重要事項のおさらい

  • UETタグの正確な設置がリマーケティング成功の鍵
  • リストは行動別に複数用意し、目的に応じて使い分け
  • 定期的なデータ分析と入札調整で効果最大化
  • 類似オーディエンス活用で新規顧客の獲得も可能

関連ヘルプページ


リマーケティング: 以前にサイトを訪問したことがある人をターゲットにする

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この記事を書いた人

広告運用コンサルタントとしての実務経験をもとに、マイクロソフト広告の配信パフォーマンス改善に特化したブログを配信。広告運用の「なぜ?」を解きほぐす現場目線のリアルなノウハウを届けます。

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