ターゲット設定は、適切なユーザーに広告を配信してパフォーマンスを最適化するために重要な機能です。本記事では、基本ターゲティングの種類、最適化要領について詳しく解説します。
基本ターゲティングの種類
言語
言語ターゲティング設定により、広告の言語設定に基づき、検索クエリの言語、発行元の国の言語、ユーザーの言語設定など複数のシグナルを使って、広告が潜在的な顧客に表示されるかどうかを判断します。
複数の言語地域をターゲティング設定する場合は、広告グループごとに異なる言語設定することができます。なお、Microsoft広告では配信地域の言語に自動翻訳する機能はありません。
地域
配信先地域を下記選択肢から選択することができます。
- 利用できるすべての国・地域
- 特定の地域
- 日本
「利用できるすべての国・地域」を選択すると、当然ながら日本以外の国にも配信してしまいますので注意しましょう。
「特定の地域」を選択する際は、地名を入力するか、郵便番号を入力して地域を指定することができます。
地域設定では、下記選択肢により対象ユーザーを選択することができます。
1 ターゲットの地域にいるユーザー
名前の通り、ターゲティング設定地域内にいるユーザーにのみ配信されます。
2 ターゲットの地域にいる、ターゲットの地域について検索している、またはターゲットの地域に関する Web ページを閲覧しているユーザー
ターゲティング設定地域内にいるユーザーに加えて、設定地域について検索する、地域外にいるユーザーにも配信されます。
2の設定をしている場合は、日本をターゲティング設定していても、海外に配信される可能性があることに注意しましょう。
ユーザー属性
ユーザー属性ターゲティングでは、年齢、性別、会社、業界、職種によりターゲティング設定することができます。
Microsoft広告では、男性の40歳代がボリューム層となっています。
広告のスケジュール
スケジュールターゲティング設定では、曜日、時間によりターゲティング設定することができます。
Microsoft広告では、ユーザーが業務でパソコンを使用する平日の業務時間がボリューム層となっています。
デバイス
デバイスターゲティング設定では、コンピューター、スマートフォン、タブレットによりターゲティング設定することができます。
Microsoft広告では、ユーザーが業務で使用するコンピューターがボリューム層となっています。スマートフォン、タブレットは、入札単価を引き下げていなくてもほとんど出ないかもしれません。
基本ターゲティングの最適化設定
入札単価を調整して、適切なユーザーをターゲティングする
基本ターゲティングで設定したカテゴリごとのパフォーマンスに基づき、入札単価調整を行うことで、機械学習にパフォーマンスを最適化するためのシグナルを付与することができます。
新しいターゲット設定の関連付けには、デフォルトで 15% の入札単価調整が適用されます。
地域、広告のスケジュール、ユーザー属性に基づく入札単価調整は、最大 900%の引き上げ、最大90%の引き下げ範囲で指定することができます。
デバイスに基づく入札単価調整は、 最大 900%の引き上げ、最大100%の引き下げ範囲で指定することができます。
評価指数の選定
- 認知拡大を目的にする場合は、クリック数、CTR、平均CPCで評価
- コンバージョン数が十分に獲得できていない場合は、クリック数、CTR、平均CPCで評価
- コンバージョン獲得を目的にする場合は、コンバージョン数、CPA、ROASで評価
入札単価調整要領
パフォーマンス指数の基づき、パフォーマンスの良いカテゴリの入札単価を調整します。Microsoft広告ではデフォルトで単価調整15%が設定されているので、少しづつ調整を加える時は5~10%、強めに調整する時は15~20%程度でプラス設定するとよいです。
また、パフォーマンスの低いカテゴリは、最大90%(デバイスは100%)までマイナス調整をすることができます。
入札単価変更後1~2日でパフォーマンスデータを確認して、変更後の単価動向を確認するとよいでしょう。
ターゲティングカテゴリの除外設定
地域、ユーザー属性の年齢、スケジュールでは、カテゴリを除外設定することができます。上記入札単価の調整によりマイナス設定をしているカテゴリで、特にパフォーマンスが低いときは、同カテゴリを除外設定するとよいでしょう。
まとめ
Microsoft広告基本ターゲティングには、言語、地域、スケジュール、ユーザー属性、デバイスがあります。入札単価調整や除外設定を行うことで、適切なユーザーに配信を集中して、広告配信のパフォーマンス向上にもつながります。
- 地域ターゲティングの範囲設定で、配信対象を「検索や閲覧で関連のあるユーザーを含む」を選ぶと海外配信の可能性あり。
- ユーザー属性(年齢・性別・会社・業種・職種)やスケジュール(曜日・時間)、デバイス(PC/スマホ/タブレット)で配信を細かく制御できる。
- Microsoft広告では業務時間のPC利用層や40代男性がボリューム層になりやすい。
- 入札単価調整で機械学習へのシグナルを与え、カテゴリごとのパフォーマンスに応じて段階的に上下(最大900%/-90%等)できる。
- 新しいターゲットにはデフォルトで15%の入札調整が適用される。調整は慎重に(弱め5–10%、強め15–20%など)。
- 評価指標は目的で切り替える(認知:クリック数/CTR/CPC、獲得:コンバージョン/CPA/ROAS)。
- パフォーマンスの低いカテゴリは除外設定で配信対象から外すと効率が上がる。
