Microsoft 広告が2025年4月に発表した最新アップデートでは、ショッピング広告のフィード管理がより柔軟に、オーディエンス広告の法令対応や動画活用が強化されました。日本市場向けに広告配信を行う個人広告主・代理店に向けて、実践的なポイントをわかりやすく解説します。
目次
テストフィード機能で商品データ検証が安全に
- 新機能「テストフィード」登場 同じ商品ID・市場でも、ライブ配信に影響を与えずに検証可能。管理画面上では「公開を有効にする」チェックボックスが「テストのみにフィードを使用」に変更。
- 主な仕様
- テストフィードの商品はストア概要に表示されない
- チェックボックスの切り替えでは再処理されない
- テストから通常フィードへ戻す場合は再アップロードが必要
ローカル在庫広告の設定が「主要フィード」で簡素化
- 従来の3フィード構成が2つに統合 「オンライン商品フィード」「ローカル商品フィード」「ローカル在庫フィード」→「主要フィード」「ローカル在庫フィード」へ。
- UI変更点
- フィードタイプが「オンライン商品」→「主要フィード」に
- 「公開を有効にする」チェックボックスが削除
- 配信先選択(Destinations)項目が追加
- 既存広告主への影響
- ローカル在庫広告を未使用の場合:4月1日以降、自動で主要フィードへ移行(配信影響なし)
- 既に使用中の場合:数ヶ月かけて段階的に移行、事前通知あり
オーディエンス広告に「免責事項(ディスクレーマー)」機能追加
- 法令対応・透明性向上に貢献 広告内に「免責事項(ディスクレーマー)」を表示可能。タイトル・レイアウト・URLをカスタマイズでき、クリック可能なラベルとして表示。
- 対象広告タイプ
- オーディエンス広告(ネイティブ広告)で利用可能
- ディスプレイ広告・動画広告・CTVでは未対応
- Performance Max(PMax)での対応は今後予定
動画アセットの対応サイズが拡大
- 縦型動画(9:16)に対応 SNS用素材を活用し、Microsoft 広告ネットワークでの配信が可能に。
- 最大90秒までの動画が利用可能に 医療・製薬などの業種にも対応しやすく。
- 短い見出しの文字数が増加 オーディエンス広告の短い見出しが30文字→40文字に拡張。Googleインポートとの互換性も向上。
Performance Max(PMax)キャンペーンの強化
- LinkedInプロフィールターゲティングが一般提供開始 対象市場(米国、カナダ、英国、豪州、フランス、ドイツなど)で利用可能。
- 新機能
- オーディエンスインサイトレポート
- アセット別コンバージョン指標
- 最終URLのクリーンアップによる自動アセット生成精度向上
- 新しいアスペクト比(2.01:1、1.69:1、1.53:1、1.24:1)に対応
- 新規顧客獲得目標・コンバージョン値のルールは引き続き試験運用中
インポートキャンペーンの最低入札額引き上げ
- 2025年3月25日以降、自動で最低入札額に調整 Google広告などからインポートされたキャンペーンがスムーズに配信されるよう、Microsoft 広告が自動で最低入札額を設定。手動でのオプトアウトは不可。
フィード管理・動画活用・法令対応が一歩前進
今回のアップデートは、商品データの検証・ローカル広告の簡素化・オーディエンス広告の法令対応・動画戦略の拡張・PMaxの精度向上など、広告運用のあらゆる場面で役立つ内容です。特に日本市場でのEC・ブランド広告において、これらの機能は成果改善の鍵となるでしょう。
